2024年本屋大賞と宗田理

「本屋大賞」、皆様はご存知でしょうか。

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本屋大賞

 

４月10日、2024年本屋大賞に「成瀬は天下を取りにいく」宮島未奈（新潮社）が決まりました。

主人公は中学２年生の青春小説というところまでネットの紹介文を見て知ってはいましたが、まだ読んではいませんでした。

そもそも、小説を読む、それも買ってまでして読むことが長らくありません。

問題文の中で数ページ読むことはあっても、純粋に小説を楽しむということから相当離れています。

最後に小説を買って読んだ記憶は2009年の「1Q84」（村上春樹）まで遡ります。

 

結局、今回も読むことはないだろうと思い、数日過ぎた時、宗田理が亡くなられたというニュースを知りました。

 

宗田理といえば、多くの方と同様「ぼくらの七日間戦争」の映画で知りました。

当時、「ズッコケ三人組」シリーズを読み尽くし、ちょっと物足りなく思っていた時期でした。

そこで封切られたのが「ぼくらの七日間戦争」でした。

小学高学年になろうかというところで、少し年上の冒険ストーリーは驚くほどハマりました。

そこで初めて「宗田理」という人を知り、以降、何冊か「ぼくらの〜」シリーズを読み、同じ角川書店で高校生の時一番読んだかもしれない、つかこうへいに出会うこともできました。

 

宗田理のニュースを見た瞬間、脳の中のタイムマシンのデジタル表記がババババババッと

 

「1・9・8・8」

 

と表示され、ふと、

 

「あ、リアルタイムで読まなきゃ」

 

と思い、「成瀬は天下を取りにいく」を買いました。

 

「かつてなく最高の主人公、現る！」

 

と

 

「新潮社の帯にしては煽ってくるな」

 

と思いながらも、

 

「何しろ大賞だから、面白いだろう」

 

と期待してページをめくりました。

１ページ目、14行読んだだけで

 

「これは当たりだ」

 

とすぐに感じて、そこから最後の201ページ目まで一気に読みました。

読み終えて思うことは、

 

「読む時期に読むべき本を読んだ方がいい」

 

ということでした。

「成瀬は天下を取りにいく」、今読んでも十分面白かったですが、中学生、あるいは高校生の時に読んでいたら、この世界に没頭した毎日を過ごしただろうなぁと思いました。

帯の推薦文はもちろん大人ばかりですが、もし読めるのなら、中高生のうちに読んだ方がいい作品です。

店の名前、商品名等固有名詞がどんどん出てきて、不思議な違和感がありました。

テレビドラマや映画にはスポンサーがつくので、固有名詞は出てきません。

 

「そうか。小説だから、こんなに固有名詞を出しても大丈夫なんだ」

 

と、今更ですが気がつき、

 

「小説、すごいな！」

 

と興奮しました。

コロナ禍の話ですから、マスクやソーシャルディスタンスといった言葉も出てきます。

読めるのであれば、今、リアルタイムで読んだ方がいい作品だと思います。

 

「いつか時間ができた時、ゆっくりと」

 

もいいですが、「成瀬は天下を取りにいく」を読むのなら今でしょう。

ジブリの「海がきこえる」「耳をすませば」がちょうど中高生の時に放送、公開され、

 

「今見れて良かったー」

 

と思ったものでした。

小説も児童書も図鑑も、

 

「今だからハマるもの」

 

というのがきっとあると思います。

待合室で教室生が図鑑を広げて読んでいるのは、私にとって大変嬉しい光景です。

 

「成瀬は天下を取りにいく」、今日から待合室の本棚に入ります。

読めばライオンズのユニフォームを着たくなるでしょうし、滋賀に行きたくもなるでしょう。

時間がありましたら、読んでみてください。

 

2023年新潟大学附属長岡小学校に合格しました。

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新潟大学附属長岡小学校受験14名合格（2023年12月6日）

 

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