今のままでは間に合いません。

目標があると、

 

「今のままでは間に合いません」

 

と言われます。

 

目標を持たず、たとえあったとしても口にしなければ

 

「今のままでは間に合いません」

 

とは言われません。

長岡のような、ほぼ中学受験のない地域では、15歳になるまで

 

「今のままでは間に合いません」

 

と言われたことのない生徒が大勢います。

 

言われる人は、

 

「先の見通しが甘かった」

 

で終わるのですが、あまりと言いますか、全然気分の良いものではありません。

 

「それなら、もっと早く言ってくれれば良かったのに。言われれば、うちの子だってやったはずです」

 

と思って普通です。

 

ですが、まわりの先生も

 

「お言葉を返すようですが、それなら、そこまで高い目標を心に秘めているのなら、早く言ってくれれば、こちらも接し方が変わってましたよ。まさかそこまで高い目標だなんて思ってもいませんでしたから」

 

とでも言おうものなら、その後はただの泥試合です。

 

ma・senkaには無制限コースがありますが、短時間でできるようになるならば、別にわざわざ長時間机に向かわなくてもいいと思っています。

ただ、今まで勉強してこなかった子、家でどうしても勉強できない子が高い目標を持った時、

 

「時間ぐらいは捧げたら？」

 

と思います。

 

今まで何もやってこなかったおかげで、その歳まで

 

「今のままでは間に合いません」

 

と言われることもなく、幸せな日々を過ごせたのです。

もっと早めに真剣になって取り組んで、塾の先生にでも聞いていれば、

 

「今のままでは間に合いません」

 

と何年も前に言われたはずです。

 

「今のままでは間に合いません」

 

と言われてこなかったのは、親子揃ってまわりに言わせる隙を与えなかったこと、今の現状に甘えたこと、問題を先送りしたこと、現実から逃げたことの結果です。

 

だから、力がつかず、成長もできていないし、考え方が決定的に幼いです。

 

「この親子に何を言っても無駄」

 

と判断されるのは、親子揃って今の立ち位置がわかっていない時です。

 

小学生でも

 

「ちくちく言葉」

 

を使わないように教えられているぐらいですから、大人もできるだけ言わないようにしようとしています。

 

「今のままでは間に合いません」

 

だなんて、やる気があって、目標に向かって真剣に取り組もうとしている人しか聞くことのできない言葉になってしまいました。

目標と期限が決まれば、今のままで間に合うか、間に合わないかわかります。

 

「今のままでは間に合いません、なんて言われたことありません！」

 

と激昂しても、

 

「それはあなたがビビって、そう言われないように生きてきたからでしょ？」

 

と言われれば黙ります。

 

その程度です。

 

「今のままでは間に合いません」

 

という言葉を聞いていないのは、まだ、その土俵にも立っていないということです。

きらきらした目標を持って、子どもの意欲とやる気を一番に考えて日々過ごすのは素晴らしいです。

素晴らしいですが、期限があり、目標が高い場合、

 

「本当に今のままで間に合うんだろうか？」

 

「もし間に合うとすれば、その根拠は？」

 

と自分の胸に聞いてみることです。

勝手な思い込みを打ち砕かれるのが受験当日では手遅れです。

打ち砕かれてから、

 

「何もしてないって言ってたのに、みんな時間をかけて準備してきてるじゃん！嘘つき！」

 

と泣いて泣いて泣いて泣いても結果は変わりません。

 

「何年も逃げ回って先送りにして、『嘘つき』はないでしょ？」

 

と嗜められます。

 

不安になるのは実力不足だからです。

そこで

 

「自己肯定感を上げる言葉がけってどんな言葉なんだろう？」

 

と調べるのは逃げです。

それはプラス思考ではありません。

 

「今、私逃げてるんだ」

 

「誰にも『今のままでは間に合いません』なんて言わせないように逃げているんだ」

 

と自覚することです。

 

逃げ回っても、18歳で

 

「どうだ？参ったか？参ったと言え」

 

と捕まります。

 

思考力は、まともなことに使うことです。

見栄、プライド、そちらに使いすぎて良いことは何もありません。

できないのなら、できるように勉強したり、練習したりするのがまともな思考力と時間の使い方です。

 

「今のままでは間に合いません」

 

と言われて当然の親が、

 

「まだ間に合いますよね？」

 

と目も口も笑いながら聞いてくる姿、想像するだけでゾッとします。

 

努力できないなら、目標を下げましょう。

それが嫌なら、やるべきことをやりましょう。

本気になった瞬間、

 

「時間が足りないって、こんなにきついことなのか」

 

と、やっと気がつきます。

そして、気がついてからが本当の勝負です。

 

やるべきことはいつだってあります。

今週もがんばっていきましょう。

 

2022年新潟大学附属長岡小学校、附属幼稚園に合格しました。

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