誰でもストレスはかかります。

おかげさまで、家で宿題をしている時も集中力がすごくて圧倒されます。

（小1保護者）

 

学習する型ができてくると、教室以外の場所での姿勢も変わります。

特殊な環境で学んだことが、日常生活にも反映されるようになります。

 

目指すのは、そこです。

 

特殊な環境で特殊なことを学んでいますが、変わってほしいのは日常生活です。

意識を変えたり、やる気になったり、目標を口にしたりするのは、割と楽なことです。

大変なのは実際にやることです。

 

「本人なりに勉強してるんですけど、結果がよくありません」

 

と言われて、

 

「毎日何をどれだけやったか教えてください」

 

と聞いて、

 

「それは十分な勉強量ですね」

 

と思ったことはありません。

そのような経験をするたび、

 

「できない子供の言うことを信じたらダメ」

 

と思います。

 

圧倒的に足りないのに、

 

「私はこんなに頑張った」

 

と思っているのが間違いのもとです。

 

思ってもいいですが、

 

「このぐらいでは、まだまだ足りないんだろうな」

 

という謙虚な気持ちは持ってほしいものです。

大人でも

 

「私はできてます」

 

と言う人に対して、まわりはもう何も言う気にならないので、

 

「私はできてます」

 

と言う人が一番できてない、ということはよくあります。

 

なにかやろうとすると、誰でもストレスはかかります。

高校物理で、

 

「動き出すと軽くなる」

 

ということを、静止摩擦力、動摩擦力の単元で学びます。

これと同じことが、人の心でも起こります。

多くのことは、やり始めると楽になります。

 

子どもにしてほしいのは、この経験です。

 

始める前は嫌だったのに、終わってみたらあっという間。

むしろ楽しかった。

 

という経験をたくさんしてほしいです。

 

世の中にストレスのかからないものはありません。

みんなあまりかかってなさそうに見えても、それは今までの経験で、

 

「ま、これぐらいのことはふつうでしょ」

 

と慣れているだけです。

大人になると、慣れもあればほとんど麻痺に近い場合もあると思いますが、子どもは反応が純粋な形ででてきます。

ですが、それは誰もが通った道です。

 

「そういう道を通らないで結果を出せませんか？」

 

と思う方もいるでしょうが、それはもう誰からも認められるわかりやすい突出した能力があり、その能力の有用性をまわりに伝えられる社会性も持っている人に限られます。

能力があるだけでは生きていけません。

 

「この能力は、こういう理由で、皆さんの役に立ちますよ」

 

とまで説明できる社会性がないと、

 

「私、こんなに能力あるのに、なんでヘッドハンティングされないんだろう？」

 

ときもい妄想にふけり最低賃金のまま中年を迎えます。

 

能力を高める努力も必要ですが、同時に、社会に認めてもらう努力も必要です。

能力が高くても、世間に知られなければあまり意味がありません。

同時に、フォロワーが多く、世間に知られていても、能力が足りなければほとんど詐欺です。

 

「もともとあの子はできるから」

 

という話に、できない子どもの親は持っていきたがりますが、それはちがいます。

その物語が努力を怠り、楽をしたい、解放されたい親の気持ちを最優先にするとちょうどよく、使いやすいからです。

 

教室生の保護者の中にはいませんが、よくよく聞くと、結局は親の都合です。

 

いつから始めるか？

親の都合です。

 

どれだけやるか？

親の都合です。

 

どこまで求めるか？

親の都合です。

 

みんなそうなので、まずはそれを認めて、その上で

 

「ここが突破口になるかな？」

 

と思うところから攻めていけばいいと思います。

結局、始めてみないと子どもの能力の伸ばし方も、受験の解像度も上がりません。

どれほどリモートになっても、子どもという自然に近い存在を伸ばすには、現場で学ぶのが一番です。

 

2022年10月新潟大学附属幼稚園に3名合格しました。