こだわりが強い子どもは将来が楽しみ

大人の「こだわり」「我の強さ」は好きではないですが、子どもの「こだわり」「我の強さ」は好きです。

 

 

言うことを聞かない。

同じことを何度もしようとする。

決まったパターンが好き。

 

 

こだわりが強い子どもにとって、今の時代の風は、やや窮屈かもしれません。

今は、気になるところがあればすぐ「発達障害」と言われます。

普通の基準が、今の日本では果てしなく高いのです。

すべての子どもが「発達障害」と言われる日がくるのでは、と割と真剣に心配しています。

 

子どもがこだわるのを見て

 

「こだわれる力があるんだ」

 

と私は思います。

 

黄色ばかり探す子どもがいます。

紫色ばかり探す子どももいます。

立方体ばかり探す子どももいます。

 

そのこだわり、今の日本の社会においては、どれも「悩みの種」になり得ます。

 

「もっと他の色のも使ったら？」

「紫以外のも見たいなー」

「見て見て。いろんな形があるよー」

 

なんとかして、そのこだわりを捨てよう、失くそうとする人もいます。

 

「頭がかたい」

「柔軟性に欠ける」

 

と言う人もいます。

 

色にこだわる、形にこだわるのは、見方を変えれば、「こだわれる」ということです。

ものをよく見ているので、こだわれます。

あまり見ていない子どもには、できないことです。

 

小学生でも中学生でも、勉強ができない子どもは見るのが苦手です。

 

 

こちらの本で「見ない子ども」の説明がされています。

 

こだわっているように見えるだけで、ものをよく見るのは、とても大事なことです。

素晴らしい能力です。

 

 

その素晴らしい能力を頭ごなしに否定して、なにか楽しいですか？

病名つけて、おもしろいですか？

 

 

綺麗に並べる、色を揃える、順番を気にする。

どれも、何年か経てば線対称、点対称という名前で教科書に出てきます。

 

理系に進んだら最高です。

 

デザイナー、プログラマーになれる可能性もあります。

将来が楽しみです。

 

しかも、子どもは誰かに教わったわけでもなく、自ら考え、つくっています。

 

考える力はあります。

思考力はあります。

すごいことです。

 

その、せっかくの才能に蓋をするなにかが子どものまわりにあると、開花されないままになります。

 

私も「思考力を伸ばす」と言いますが、まったくの0（ゼロ）からのスタートとは思いません。

すでに、子どもにある思考力を、どうやって否定せず、自由に考えることを楽しんでもらうか、と思って授業しています。

 

ですから、幼児、特に未就園児の授業は「リアクション授業」のようになる時もあります。

意欲がすごいので、その意欲に水を差すことなく、もっと興味関心を持ってもらいたいと思って、あれこれ試行錯誤しています。

 

子どもの反応は真っ直ぐです。

簡単すぎると「つまんない」顔をします。

難しすぎると「わかんない」顔をします。

今の力でできることより、ちょっとだけ難しそうな課題に対して、一番「嬉しそうな」顔をします。

 

舞台に立っているのと同じ感覚です。

空気を読んで、押したり引いたりします。

 

その時、笑いが大事になります。

 

笑う子どもは、よく伸びます。

小学生以上も、笑う子どもはよく伸びます。

 

冗談が通じるようになったら、安心します。

正しいコミュニケーションより、楽しいコミュニケーションの方が耳も目も育ちます。

 

どっちが、「また来たい」「またやりたい」になるのか、考えることです。

 

こだわりの強い子どもは、エネルギーがあります。

パワフルです。

だからこそ、管理欲のある大人から見ると、「それをするなよ！」とイライラさせられてばかりの気持ちになります。

「今、それをするなよ」と思うのです。

 

ですが、意欲、エネルギーは、無いよりはあった方がいいです。

意欲、エネルギー、やる気は大切です。

その火を消してはいけません。

 

こだわりが強い。

話を聞かない。

でも、子どもの成長につながることをさせたい。

 

そう思われた方、ma・senkaはいかがでしょうか。